よくあるご質問 店内のコーヒーマシン設置に許可は不要?

  

 「お店の空きスペースに、コンビニにあるような挽きたてコーヒーの自販機(コップ販売式)を置きたい。でも、新しく別の『営業許可』を取らないといけないの?」

 

飲食店の経営者の方から、このようなご相談が増えています。

 

コーヒーマシンの導入は、客単価アップやお客様の満足度向上につながる良いアイデアです。

 

ただし、手続きを間違えると「無許可営業」として保健所から指導を受けるリスクもあります。

 

この記事を読むことで、あなたのお店に置こうとしている自販機が「許可」が必要なのか、それとも簡単な「届出」だけで済むのかがはっきりわかります。 

 

【この記事でわかること】 

 

「営業許可」と「営業届出」に分かれる、決定的な判断基準 

 

保健所が求める「高度な機能」とは、具体的に何のことか 

 

自販機を設置した後に義務となる「HACCP(ハサップ)」への対応方法

 


1.結論:営業許可は不要。届出のみでよい。


 

 ■ 結論(まず答えからお伝えします)

 

店内に設置するコーヒー自販機が、機内を自動で洗浄・消毒する「高度な機能」を備えた機種であれば、新たな「営業許可」は不要です。

 

保健所への「営業届出」のみで、設置することができます。

 

ただし、その機能を持たない古いタイプの機種や、屋外に設置する場合は、「営業許可」が必要となります。

 


2.概要・手続きの流れ


 

 ■ 概要(なぜ「許可」と「届出」に分かれるのか)

 

以前の法律では、自販機で飲み物を提供する場合でも「喫茶店営業許可」などが必要なケースがありました。

 

しかし2021年の食品衛生法改正により、食中毒のリスクの大きさに応じて業種が整理されました。

 

その結果、調理機能を持つ自販機は「第2号許可業種」という独立したカテゴリーに分類されました。

 

そして、このカテゴリーの中でさらに、次の2つの条件を満たす場合に限り「届出のみ」で設置できる、というルールになっています。

 

 

条件① 高度な機能があること

 

「食品に直接触れる部品を、自動洗浄・自動乾燥・薬剤消毒まで自動で行う機能」を持つ機種であること。

 

単に「カップに自動で注ぐだけ」では、この条件を満たしません。

 

 

 

条件② 屋内に設置すること

 

屋根・柱・壁のある建物の内部に設置されていること。

 

店舗の軒先など「屋外」に置く場合は、この条件を満たしません。

 

コンビニ等で見かける最新のコーヒーマシンは、多くの場合この「高度な機能」を備えており、屋内設置が前提です。

 

そのため食中毒リスクが低いと判断され、「届出」の扱いになっています。

 

 

 

■ 手続きの流れ

 

高度な機能を持つコーヒー自販機を店内に導入する場合の、手続きの流れを説明します。

 

 

ステップ1 機種の確認

 

設置しようとしている自販機が「高度な機能」を持つ機種かどうかを、メーカーや販売店に確認します。

 

厚生労働省が認めた機種のリストがありますので、そこに載っているかどうかが判断の目安になります。

 

 

 

ステップ2 保健所への営業届出

  

「食品衛生申請等システム」というオンラインのシステムから届出を行います。

 

すでに飲食店の許可を持っていても、自販機の営業は別の届出が必要です。

 

・手数料はかかりません

 

・有効期限(更新)もありません

 

 

 

ステップ3 食品衛生責任者の選任

 

自販機の営業にも「食品衛生責任者」を定める必要があります。

 

すでに飲食店として選任している方が、そのまま兼任することができます。

 

 

 

ステップ4 HACCPに沿った衛生管理の実施

 

HACCP(ハサップ)」とは、食中毒を防ぐための衛生管理の仕組みのことです。

 

届出だけで済む場合でも、このHACCPに沿った衛生管理は法律上の義務です。

 

自販機の取り扱い事業者向けに「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理の手引書」が公表されています。

 

その内容に従って計画を立て、日々の清掃や管理の記録をつける必要があります。 

 


3.よくあるミス・注意点


 

ここでは、実際に多いミスを4つ紹介します。

 

手続きの前にぜひご確認ください。

 

 

注意点① 「飲食店許可があればOK」は誤解です

 

すでに飲食店営業の許可をお持ちでも、調理機能付き自販機を設置する場合は別途「届出」が必要です。

 

「許可の範囲内だから大丈夫」と自己判断して無届けで設置しないよう注意してください。

 

 

 

注意点② 屋外に置くと「許可」が必要になります

 

まったく同じ機種でも、店の軒先などの「屋外」に設置した場合は「届出」ではなく「営業許可」が必要になります。

 

屋外は風雨による汚染リスクがあるため、より厳しい基準が適用されるためです。

 

 

 

注意点③ メンテナンス記録を残していない

 

自販機は自動で洗浄してくれますが、次のことは人の手で行う必要があります。

 

・原料を補充するときの衛生管理

 

・排水の処理

 

・自販機まわりの清掃

 

これらの実施状況をHACCPの記録として残していないと、保健所の調査時に指導の対象となります。

 

 

 

注意点④ 「高度な機能」の意味を取り違えている

 

「カップに自動で注ぐ」だけでは、ここでいう「高度な機能」には当たりません。

 

「自動洗浄・乾燥・消毒」まで自動で完結する機種であることを、必ず確認してください。

 


まとめ


 

いかがでしたでしょうか?

  

「屋内設置」かつ「自動洗浄機能付き」の機種であれば、手続きは「届出」のみ。

 

スムーズに導入を進めることができます。

 

ただし、設置する場所や機種によってルールが変わります。

 

「うちのお店の場合はどうなるの?」と少しでも迷ったら、早めにご確認されることをおすすめします。

  

 

「この自販機、届出と許可のどちらが必要?」

 

「届出のシステム入力が難しくて、なかなか進まない」

 

「自販機用のHACCP計画書を、どう作ればいいかわからない」

 

このようなお悩みがあれば、ぜひ当事務所へお気軽にご相談ください。

 

食品行政に詳しい行政書士が、あなたのお店の新しいチャレンジを、正確かつスピーディーにサポートします。

 

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