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比較記事 補助金でリース・レンタルが使える場合と使えない場合の違いを解説

  

日本酒メーカーの経営者の皆様、こんにちは。食品・酒類業界の補助金申請を専門にサポートしている行政書士です。

 

これまで、補助金の全体像や具体的な実務、採択された事例についてお伝えしてきました。

 

今回は、資金繰り(事業に必要なお金のやりくり)に直結する、とても重要なテーマを取り上げます。

 

「リース・レンタルは補助金の対象になるのか?」というテーマです。

 

最新の設備を導入したい。でも、一度に多額のお金が出ていくのは避けたい。

 

そんな時、リースやレンタルは有力な選択肢になります。

 

しかし、補助金の種類によって、そのルールは正反対といっていいほど異なります。

 

 

【この記事でわかること】

 

・農林水産省と国税庁、それぞれの補助金でリースの扱いがどう違うのか

 

・リースが対象になる場合でも、全額が補助されるわけではないという「期間」のルール

 

・自社の資金繰りに合わせて、どちらの制度を選ぶべきかの判断基準

 


1.ご相談内容


 

ご相談内容

 

「海外輸出を強化するために、新しい醸造タンクや瓶詰め機を導入したいと考えています。

 

ただ、一括で購入するには手元の資金が不安です。できればリースやレンタルを活用したいと思っています。

 

調べてみると、農水省の『省力化技術導入支援』と、国税庁の『酒類業振興支援』という補助金があるようです。

 

この2つは、どちらもリースは使えるのでしょうか。資金繰りを楽にしながら補助金をもらう方法を知りたいです」

 


2.結論(要するに何が違うの)


 

結論から申し上げます。

 

・農水省の省力化補助金は「リース・レンタル不可」です。 

 

・国税庁の酒類振興補助金は「リース・レンタル可能」です。

 

 

要するに、補助金の出どころによって、ルールがまったく違うということです。

 

農水省の制度は、自社で機械を買い取る「取得」が前提となっています。

 

一方、国税庁などの制度では、一定の条件のもとで、借りるための費用(借損料=かりそんりょう。設備を借りるためにかかる費用のことです)が認められています。

 


3.比較


 

主要な2つの制度で、リースの扱いを比較してみましょう。

 

 

1. 農林水産省:食品産業省力化技術導入支援】

 

リースの可否:原則として対象外です。

 

考え方:この補助金は、最新の機械を導入して生産効率を上げる「投資」を支援するものです。

 

そのため、公募要領(こうぼようりょう=補助金の募集ルールをまとめた書類のことです)には、「リース・レンタル料は補助対象外とする」とはっきり書かれています。

 

資金繰り対策:全額を自社資金、または銀行からの「つなぎ融資(補助金が入金されるまでの間、一時的に借りるお金のことです)」で支払う必要があります。

 

 

 

2. 国税庁:酒類業振興支援事業費補助金】

 

リースの可否:対象に含まれるケースがあります。

 

考え方:「設備等費」として購入するだけでなく、事業に必要なものを借りる「借損料」としての計上(経費として申請に含めることです)が認められています。

 

 

注意点:ここが最大の落とし穴です。

 

対象になるのは「事業期間中にかかる費用」のみです。

 

 

例えば、5年間のリース契約を結んでも、補助金が出るのは、事業を実施している数ヶ月分だけです。

 

残りの期間の支払いは、すべて自己負担となります。

 


4.よくあるミス・注意点


 

リースやレンタルを検討する際に、経営者が陥りやすいミスを挙げます。

 

 

【ミス1】「リース=全額補助」と思い込んでしまう

 

国税庁の補助金などでリースを使う際、リース総額(例:1,000万円)の半分がもらえると勘違いしてしまいがちです。

 

しかし、実際に対象となるのは、事業期間内の支払分(例:数ヶ月分)のみです。

 

キャッシュフロー(手元のお金の流れ)の改善にはなりますが、補助金として受け取れる総額は、「購入」する場合よりも大幅に少なくなります。

 

 

 

【ミス2】「所有権」の確認不足

 

農水省のようにリース不可の補助金であっても、「銀行系の所有権移転型リース(リース期間が終わると所有権が自社に移る仕組みのリースです)なら、実質は購入と同じだから大丈夫だろう」と自己判断で進めるのは、大変危険です。

 

事務局に「これはリースです」と判断された瞬間に、補助金は1円も出なくなってしまいます。

 

 

 

【ミス3】「精算払(後払い)」の原則を忘れてしまう

 

リースであっても、補助金が入金されるのは「事業終了後」です。

 

最初の数ヶ月分のリース料や、対象外となる消費税分など、持ち出し(自己負担での支払い)は発生します。

 

完全に手出しゼロで始められるわけではない、という点に注意してください。

 


まとめ・次のステップ


 

いかがでしたでしょうか?

 

今回の比較をまとめると、以下のようになります。

 

・「補助金の受給額を最大化したい」

 「購入」を選択し、農水省などの制度を活用する

 

 

・「初期のキャッシュアウト(最初に出ていくお金)を抑えたい」

 「リース」を選択し、国税庁などの制度で借損料を申請する

 

 

 

「自社の設備導入計画では、結局どちらが有利になるのか?」

 

「銀行融資と補助金を組み合わせた、最適な資金計画を立ててほしい」

 

そんなお悩みをお持ちの社長様へ。

 

食品・酒類業界に特化した行政書士として、貴社の財務状況と投資目的を踏まえ、最も「損をしない」補助金活用プランをご提案いたします。

 

資金繰りのシミュレーションから、複雑な証憑管理(しょうひょうかんり=領収書などの書類を整理・保管することです)のアドバイスまで、私が責任を持って伴走いたします。

 

まずは一度、現在検討中の機械や導入方法について、お聞かせください。

 

貴社の伝統ある酒造りを、最新の設備と確かな資金計画で支えましょう。

 

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