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比較記事 サプリメント輸入の成否を分ける「食品」と「医薬品」の違い

  

「海外で見つけたサプリメントを輸入して販売したい。でも、これって『食品』として扱えるの? それとも『医薬品』になってしまうの?」

  

サプリメントのビジネスを始めようとするとき、多くの方が最初にぶつかる疑問です。

  

実は、日本の法律では「このサプリメントは食品ですか? 医薬品ですか?」という判断が、輸入の可否を大きく左右します。 

 

もしこの判断を誤って、医薬品に該当する成分を含む商品を「食品」として輸入しようとすれば、港で貨物が差し止められ、全量廃棄や積み戻しという大きな損失につながることもあります。 

 

この記事では、そのリスクを事前に避けるために知っておくべき基本的な考え方をわかりやすく解説します。 

 

【この記事でわかること】 

 

・医薬品の成分が一つでも含まれていれば、食品としての輸入はできないこと

  

・日本独自の「食薬区分」という判断の仕組みと、4つのチェックポイント 

 

・輸入前に行うべき「正しい確認手順」 

 


1.ご相談内容


 

今回のご相談者は、海外メーカーからサプリメントを輸入し、自社のオンラインショップで販売することを検討されている事業者様です。

 

「サプリメントは、食品と医薬品で手続きがぜんぜん違うと聞きました。でも、自分で調べてみても、輸入しようとしている原材料のハーブや植物抽出物がどちらに当たるのか判断できません。もし医薬品とみなされて通関で差し止められたらと思うと、怖くて前に進めません」

 

このようなご相談は、サプリメント輸入を始める事業者の方からよくいただきます。

 

何をもって「食品」と「医薬品」が区別されるのか、その基準を正確に知ることが第一歩です。

 


2.結論(要するに何が違うの)


 

まず結論からお伝えします。

 

サプリメントの原材料の中に、日本の法律(薬機法=医薬品医療機器等法)で「医薬品専用の成分」とされているものが一つでも含まれていれば、その商品を「食品」として輸入することは認められません。

 

「食品」として輸入できる場合は、決められた届出を行うだけで済みます。

 

一方、「医薬品」と判定されると、医薬品メーカーと同じような許可や承認が必要になります。

 

この手続きは、時間もコストも専門的な知識も、通常の食品輸入とはまったく比べものにならないほど大きくなります。

 

つまり、食品か医薬品かの判断を誤ると、ビジネスの計画そのものが成り立たなくなるおそれがあります。

 


3.比較


 

「食品」と「医薬品」で、輸入の手続きがどのように異なるかを整理しました。

 

【食品(サプリメント)】

 

・適用される法律:食品衛生法

 

・手続きの窓口:厚生労働省の検疫所

 

・主な手続き:輸入のたびに届出書を提出

 

・効果・効能の表示:一切不可(「痩せる」「治る」等はNG

 

・ルール違反のとき全量廃棄または積み戻し

 

 

 

【医薬品(無承認・無許可を含む)】

 

・適用される法律:薬機法(医薬品医療機器等法)

 

・手続きの窓口:厚生労働省・都道府県の薬務担当

 

・主な手続き:製造販売の承認・許可(非常に困難)

 

・効果・効能の表示:認められた範囲で可能

 

・ルール違反のとき:輸入差止・行政指導・取り締まりの対象

 

 

 

「食薬区分」とは何か?

 

日本では、以下の4つの点をもとに「食品」か「医薬品」かを判断します。

 

これを「食薬区分」といいます。

 

 

1.成分

 

医薬品のリストに載っている成分(薬理作用の強いハーブや指定外の添加物など)が含まれていないかを確認します。

 

 

 

2.効能・効果の表現 

 

パッケージや広告で「身体の機能に影響を与える」といった表現を使っていないかを確認します。

 

 

 

3.形状

  

錠剤やカプセルなど医薬品的な形状かどうかを確認します。 

 

※現在は食品でも錠剤・カプセル形状が認められていますが、過去には厳しい制限がありました。

 

 

 

4.用法・用量の指定 

 

「食後30分以内に」など、医薬品のような飲み方を指定していないかを確認します。

 


4.よくあるミス・注意点


 

実務でよく見られる「落とし穴」を3つ紹介します。

 

 

落とし穴① 「海外でサプリとして売っているから大丈夫」という思い込み

 

アメリカやヨーロッパで普通に販売されているサプリメントでも、その成分(特にハーブの根や茎など)が日本では「医薬品専用」に指定されているケースが少なくありません。

 

海外メーカーから「これはサプリです」と言われても、鵜呑みにするのは危険です。

 

 

 

落とし穴② 植物の「学名」と「使用部位」を確認しない

 

植物の場合、英語の通称(コモンネーム)だけでは正確な判断ができません。

 

同じ植物でも、「葉はOK・根はNG」というように、使用部位によって食品として使えるかどうかが変わることがあります。

 

必ず正確な「学名(ラテン名)」と「使用部位」を確認しましょう。

 

 

 

落とし穴③ 広告の表現で「医薬品」扱いになってしまう

 

成分が食品として問題なくても、Webサイトや販促物で「高血圧に効く」「がんの予防に」といった表現を使った瞬間に、その商品は法律上「無承認・無許可の医薬品」とみなされてしまいます。

 

食品として販売できなくなるリスクがあるため、表現には細心の注意が必要です。

 


まとめ・次のステップ


 

いかがでしたでしょうか?

  

サプリメントの輸入を安全にスタートするために、契約を結ぶ「前」に次の3ステップを踏んでください。

 

 

ステップ1:原材料の詳細資料を取り寄せる

 

海外サプライヤーから、成分ごとの「学名」と「使用部位」が明記されたスペックシート(成分仕様書)を入手します。

 

 

 

ステップ2:都道府県の薬務担当窓口に事前相談する

 

資料を持って、自社の事業所を管轄する都道府県の薬務担当部署に「食品として輸入できるか」を確認します。

 

 

 

ステップ3:確認の記録を残す 

 

「食品として輸入してよい(非該当)」という回答を得たら、その日時・担当者名・回答内容を必ず記録しておきます。後から確認が求められたときの大切な証拠になります。

 

  

「英文の資料が不十分で、薬務課にうまく説明できない」

  

「複数の原材料があって、一つひとつ調べる時間がない」

  

「専門家にチェックしてもらい、安心して輸入を進めたい」

 

そんな場合は、食品輸入の手続きに詳しい行政書士にご相談ください。

 

当事務所では、輸入前の原材料チェックから薬務担当窓口への確認代行、検疫所への輸入届出まで、ワンストップでサポートしています。

 

サプリメントの原材料調査や輸入手続きでご不明な点があれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。

 

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