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実務記事 食品輸入 HSコードと事前教示、関税コストを抑える3つの方法

  

「海外で魅力的な食品を見つけた!でも、日本に輸入するとき、どれくらい税金がかかるんだろう?」

 

「関税は消費税と違って、払ったら戻ってこない『コスト』だと聞いた。計算を間違えたら大赤字になってしまう……」

 

はじめて食品輸入に挑戦し、事業計画を立てているみなさん、こんにちは。

 

食品輸入の手続きを専門にサポートしている行政書士です。

 

食品ビジネスを始めるとき、採算(輸入コスト)の計算は生命線です。

 

なかでも「関税」は、輸入者が全額負担するコストです。

 

その金額を左右するのが「HSコード」という世界共通の品目番号。

 

要するに、商品ごとに割り振られた「番号」のことです。

 

この番号ひとつで、かかる税金が数パーセントから、時には数十パーセントも変わることがあります。

 

この記事を読むことで、

 

・関税率がどのように決まるのかの仕組みがわかる

 

・コスト計算でよくある「落とし穴」を事前に回避できる

 

・税関の相談制度を使って、輸入後の「予期せぬ追加コスト」をゼロにする方法がわかる

 

ようになります。

 

まずは、この記事のポイントを確認しましょう。

 

 

 

【この記事でわかること】

 

✓ HSコードは「商品の住所」のようなもので、関税率を決める唯一の基準であること

 

関税がかかるのは商品代金だけでなく、「運賃や保険料」も含めた合計額であること

 

税関の「事前教示制度」を使い、文書で「公的なお墨付き」を得る実務手順

 

それでは、コスト計算で失敗しないための実務について、くわしく見ていきましょう。

 


1.結論:税関の「事前教示制度」を利用する


 

■ 結論(最初にお伝えします)

 

食品の関税率は、商品の原材料や製法をもとに割り振られる「HSコード(税番)」によって、100%決まります。

 

採算計算を確実にするための実務上の正解はこうです。

 

「自分だけで判断せず、海外メーカーから詳細な配合比率表を取り寄せ、税関の『事前教示制度』を利用して文書で回答をもらうこと」

 

 

これにより、通関時に税率が変わってしまうリスクをなくし、正確なコストを把握することができます。

 


2.実務での盲点・現場のホンネ


 

現場で初めての方が驚く、コスト計算の「盲点」を3つ整理します。

 

 

盲点1:「商品代金」だけに関税がかかるわけではない

 

実務上、最も多い勘違いが「1,000円の商品だから、その数パーセントが関税だ」という思い込みです。

 

実は、関税の計算対象となる価格(課税価格)は、「商品代金 + 日本までの運賃 + 海上保険料」の合計額のことです。

 

これを「CIF価格」と呼びます。

 

つまり、輸送費が高い航空便を使うと、その分、支払う関税も高くなります。

 

コスト計算では、必ず「運賃・保険料込みの合計額」で試算してください。

 

 

 

盲点2:HSコードは「最初の6桁」の先が勝負

 

HSコードは世界共通の番号ですが、世界で一致しているのは最初の6桁までです。

 

日本での通関には、さらに日本独自の細分を加えた「9桁または10桁」の番号を特定する必要があります。

 

たとえば、同じ「紅茶」でも、

 

3kg以下の小売用

 

・それ以上のバルク(業務用)

 

で番号が変わり、税率も異なります。

 

サプライヤーが教えてくれた海外の番号をそのまま信じて計算するのは、実務では非常に危険です。

 

必ず「日本向けの番号」を確認するようにしましょう。

 

 

 

盲点3:「砂糖」が入っているとコストが跳ね上がる

 

プロが最も警戒するのが「砂糖」や「乳成分」の含有量です。

 

たとえば、ココアの調整品にお砂糖が50%以上含まれている場合などは、通常の関税とは別に「調整金」や「納付金」といった追加コストが発生することがあります。

 

「実行関税率表」(税関のホームページで確認できる一覧表)をパッと見ただけでは気づきにくい、多額のコストが隠れているケースがあります。

 

だからこそ、原材料の「1%単位の配合比率」が実務では重要になるのです。

 


3.よくあるミス・注意点


 

現場で初心者が陥りやすい「落とし穴」を3つまとめました。

 

ミス1:口頭での相談だけで済ませてしまう

 

税関の窓口や電話で「これなら何パーセントですか?」と聞けば、参考の税率は教えてくれます。

 

しかし、その回答は通関時に尊重される保証はありません。

 

本番の通関で別の担当者が「これは別の分類だ」と判断すれば、その場で高い税率が適用されることがあります。

 

確実を期すなら、必ず「文書による事前教示」を申請し、3年間有効な回答書を取得してください。

 

 

 

ミス2:EPA(経済連携協定)の「原本」忘れ

 

EPA」とは、日本と特定の国・地域との間で結ばれた、関税を下げるための協定のことです。

 

タイ・ベトナム・EU諸国などから輸入する場合、EPA税率を使えば、関税を無税または低率に抑えることができます。

 

ただし、このメリットを受けるには、輸出国の政府が発行する「原産地証明書の原本」が必須です。

 

コピーでは認められません。

 

原本が手元にないと、せっかくの減税メリットを受けられず、コストが膨らみます。

 

 

 

ミス3:HSコードによって「検疫」が連動することを知らない

 

HSコードは税金だけでなく、植物検疫や動物検疫が必要かどうかの判断基準にもなっています。

 

「お菓子だから関税を調べて終わり」ではなく、そのHSコードが検疫の対象であれば、検査費用や倉庫の保管料といった追加コストも採算に組み込む必要があります。

 

「関税の確認」と「検疫の確認」はセットで行うようにしましょう。 

 


まとめ・次のステップ


 

いかがでしたでしょうか?

 

 

正確なコスト計算を行い、輸入ビジネスを成功させるための実務フローをご紹介します。

 

【ステップ1:資料の入手】

 

海外サプライヤーから、

・全原材料が1%単位で記載された「配合比率表(成分表)」

・どのように加工されたかがわかる「製造工程表」

を入手する。

 

 

 

【ステップ2:実行関税率表の確認】

 

税関のホームページで「実行関税率表」を確認し、自分の商品がどれに近そうか当たりをつける。

 

 

 

【ステップ3:税関へ事前相談】

 

港の「税関相談官」に資料を見せ、HSコードの見解を聞く。

 

 

 

【ステップ4:事前教示の申請】

 

分類が複雑な場合や、コストへの影響が大きい場合は、正式に「事前教示(文書)」を申請し、公的な回答書を取得する。

 

 

 

【ステップ5:コストの確定】

 

回答書に記載された税率をもとに、CIF価格(商品代金+運賃+保険料)で関税額を算出し、販売価格を決定する。

 

 

 

「自分の商品がどのHSコードに当てはまるのか、リストを見てもわからない」

 

「海外メーカーへ成分表を依頼したいが、英語でどう伝えればいいか不安」

 

「事前教示の書類をプロに代行してもらい、確実な採算を立てたい」

 

そんなときは、ぜひ食品輸入と貿易実務の専門家である行政書士にご相談ください。

 

当事務所では、輸入前のHSコードの特定から、税関への事前教示申請の代行、EPA活用のアドバイスまで、貴社の輸入コストを最適化するサポートを全力で行っています。

 

正確なHSコードの特定こそが、あなたのビジネスを支える最強の武器になります。

 

食品の輸入手続き、HSコードの確認や事前教示でお困りの場合は、お気軽にご相談ください。

 

皆様の挑戦が、確かな利益を伴うすばらしいビジネスになることを、心より応援しています!

 

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