よくあるご質問 漬物製造の許可制!3年の猶予と対応策

 

 「長年、地域の直売所やスーパーに自慢の漬物を出してきたけれど、仲間から『許可制度が変わった』と聞いて不安になった。自分の店はどうすればいいの?」

 

今、全国の漬物製造業を営む皆さまから、このような切実なご相談が寄せられています。

 

じつは、2021年の食品衛生法改正により、漬物づくりを取り巻くルールは大きく変わりました。

 

これまで「届出」だけで済んでいた方も、自治体独自のゆるやかな「条例許可」で営業できていた方も、今後は国が定める全国共通の「営業許可」を取得しなければならなくなりました。

 

この記事を読むことで、法改正のポイントと、「いつまでに・何をすればいいか」が明確になります。

 

大切に守ってきた「漬物の味」を絶やさないために、ぜひ最後までお読みください。 

 

【この記事でわかること】 

 

漬物製造が「届出」から「営業許可」へと変わった理由と背景 

 

現在持っている許可の有効期限と、新しい許可への切り替えリミット 

 

新制度で義務化された「施設基準」と「HACCP(ハサップ)」とは何か

 


1.結論:漬物製造に「許可」が必要になりました


 

 ■ 結論:まずここだけ読んでください

 

漬物製造は、法改正により全国共通の「営業許可」が必要な業種として新たに定められました。

 

現在すでに営業している方は、令和6年(2024年)531日までに新しい許可を取得しなければなりませんでした。

 

この期限をまだ過ぎていない段階でこの記事をお読みの方は、今すぐ保健所への相談を始めてください。

 

すでに期限を過ぎている場合も、放置せずに早急な対応が必要です。

 


2.概要・手続きの流れ


 

■ 概要:なぜルールが厳しくなったの?

 

法改正前は、自治体によってルールがバラバラでした。

 

「許可が必要な自治体」もあれば、「届出だけで良い自治体」もあり、全国で統一されていませんでした。

 

しかし、過去に重大な食中毒事案が発生したことを受け、「消費者の健康を守るために、全国共通の高い衛生基準が必要だ」と国が判断しました。

 

その結果、現在は「漬物製造業(第29号許可業種)」という独立したカテゴリーが新設され、全国どこでも同じ基準が適用されることになりました。

 

 

具体的には、次の営業が対象です。

 

・漬物を製造する営業

 

・漬物を主な原料として使った食品を製造する営業(例:高菜漬けを炒めて作る惣菜など)

 

また、この改正により、すべての漬物事業者に「HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理」が完全に義務化されました。

 

HACCPとは、食品を安全に作るための管理手法のことです。

 

ひとことで言うと、

「きれいな施設を整える(ハード面)」+「日々の衛生管理を記録する(ソフト面)」

この両方が求められるようになった、ということです。

 

 

 

■ 手続きの流れ:5つのステップ

 

 

新しい許可を取得し、営業を続けるためのステップを順番に説明します。

 

 

【ステップ1】保健所への事前相談

 

まず、管轄の保健所へ施設の図面を持って相談に行きます。

 

「今の施設が、新しい基準を満たしているかどうか」をここで確認します。

 

改修が必要かどうかも、この段階でわかります。

 

 

 

【ステップ2】施設の改修・設備の導入

 

新制度では、原材料の洗浄から包装まで行う専用スペース(区画)が必要です。

 

また、浅漬けなど温度管理が必要な製品を作る場合は、製品を10℃以下で保管できる冷蔵設備の設置が必須です。

 

 

 

【ステップ3】営業許可の申請

 

施設の工事が終わる数日前を目安に、申請書・施設図面・食品衛生責任者の資格証明書を揃えて申請します。

 

オンラインでの電子申請も可能です。

 

 

 

【ステップ4】保健所の検査と許可証の交付

 

保健所の担当者が施設に来て、シンクの数・手洗い場の構造・冷蔵設備の機能などを確認します。

 

基準をクリアすれば、新しい許可証が交付されます。

 

 

 

【ステップ5】HACCPの運用と記録の保存

 

許可を取得したあとも、衛生管理の記録を日々つけることが義務です。

 

全日本漬物協同組合連合会などが作成した「手引書」を参考に、衛生管理計画を作成し、実施した記録を保存してください。

 


3.よくあるミス・注意点


  

① 経過措置の期限切れ(令和65月末) 

 

改正法が施行された令和36月時点ですでに営業していた方には、3年間の猶予期間が設けられていました。

 

しかし、期限(2024531日)を過ぎても新しい許可に切り替えていない場合、現在は「無許可営業」の状態になっています。 

 

「うっかり気づかなかった」では済まされません。

 

 

【重要】 

お心当たりのある方は、すぐに保健所へ相談してください。

 

 

  

② 「野菜販売のついで」という自己判断

 

八百屋さんなどが、その日のうちに食べてもらう分だけを簡易的に漬けて売る場合は、「届出」の範囲内で済むことがあります。 

 

しかし、パック詰めにして数日間保存できる状態で販売する場合は、規模の大小にかかわらず「漬物製造業」の許可が必要です。 

 

「自分は小さいから大丈夫」という自己判断は禁物です。 

 

 

 

HACCPの記録がない 

 

「許可証さえあれば安心」ではありません。

  

保健所の定期検査では、HACCPの実施記録(冷蔵庫の温度チェックや清掃記録など)が必ず確認されます。

  

記録がないと、改善指導や行政処分の対象になるおそれがあります。

  

 

 

④ 食品衛生責任者を置いていない 

 

施設ごとに「食品衛生責任者」を1名置くことが義務です。 

 

まだ資格がない場合は、お住まいの自治体が主催する講習会を受講する必要があります。 

 

早めに日程を確認しておきましょう。 

 


まとめ


 

いかがでしたでしょうか?

 

漬物製造のルールは、「自治体ごとのバラバラな規制」から「国が決めた全国共通の許可制」へと大きく変わりました。

 

変更点を整理すると、次の3点です。

 

・全国共通の「漬物製造業(第29号)」の許可が必要になった

 

・施設の構造・設備に新しい基準が設けられた

 

HACCPによる衛生管理の記録が義務化された

 

 

「自分の施設が今の基準を満たしているか不安……」

 

HACCPの計画書をどう作ればいいのかわからない」

 

「手続きが遅れてしまい、どこから始めればいいかわからない」

 

こうしたお悩みをお持ちの方は、一人で抱え込まずに当事務所へご相談ください。

 

 

食品営業許可の専門家である行政書士が、書類作成・施設の要件確認・HACCPの導入支援まで、トータルでサポートいたします。

 

漬物製造の営業許可や法改正への対応でお困りの際は、お気軽にお問い合わせください。 

 

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