食品業界の経営者の皆様、こんにちは。
食品補助金の手続きを専門にサポートしている行政書士です。
これまで、食品補助金の全体像について「親記事」としてまとめてきましたが、日々多くの経営者様からご相談をいただく中で、最も多いのが
「そもそも、うちは補助金の対象になるの?」
という切実な疑問です。
補助金の公募要領(=応募の手引き)は、何十ページにもわたる難しい言葉のオンパレード。
一読しただけで「自分には関係ないかも……」と諦めてしまうのは、非常にもったいないことです。
この記事では、その疑問にズバリお答えします。
【この記事でわかること】
✔ 自社が補助金の対象かを判断する「3つのチェックポイント」
✔ 業種や規模によって変わる、申請できる会社の具体的な条件
✔ 申請前に必ず確認すべき「絶対にNGなケース」
この記事を読み終えると、以下のことができるようになります。
・「自社が申請できるか」を、難しい専門用語なしで即座に判断できます。
・「せっかく準備したのに、実は対象外だった」という時間のムダを防ぐことができます。
・自社に合った補助金を見極めるための「最初の判断基準」が手に入ります。
1.結論:事業内容、会社の規模、使いみちで決まる
■ 結論(先にお伝えします)
食品補助金の対象になるかどうかは、次の3点が補助金のルールに合っているかどうかで決まります。
① 自社の事業内容(どんな業種か)
② 会社の規模(従業員数・資本金など)
③ 何のための投資か(補助金の使いみち)
日本国内で食品の製造や酒造りを行っている中小企業・中堅企業であれば、多くの場合、何らかの補助金の対象になる可能性が高いです。
まずはあせらず、以下のチェックシートで確認してみてください。
2.概要・手続きの流れ
■ 概要(自社チェックシート)
「うちは対象?」を3つのステップで確認してみましょう。
▶ ステップ1:自社の業種を確認する
以下のいずれかに当てはまれば、第一関門はクリアです。
・食品製造事業者
→ 食品の加工や製造を行っている会社・個人事業主
・酒類事業者
→ お酒の製造免許や販売免許を持っている事業者 (酒蔵・ワイナリー・卸売・小売など)
・生産者団体
→ 食品加工に取り組む農業協同組合・漁業協同組合など
▶ ステップ2:会社の規模を確認する
多くの食品補助金(特に農林水産省の補助金)では、以下の規模であれば「中堅・中小企業」として対象になります。
◎ 従業員数について
常時使用する従業員が2,000人以下であれば、対象となるケースがほとんどです。
パート・アルバイトも人数に含まれます。
◎ より有利な「補助率」を受けたい場合
「小規模事業者」として補助率3分の2(=費用の3分の2を国が負担)を受けるには、従業員20人以下が目安です。
(卸売業・小売業の場合は5人以下)
▶ ステップ3:NGな項目に1つでも当てはまらないか確認する
要するに「申請資格を失ってしまう条件」のことです。
以下のうち1つでも当てはまると、どんなに良い事業計画でも採択されません。
・国税の滞納がある
→ 申請時点で、税金(消費税なども含む)を未払いのままにしている
・過去に補助金の不正受給がある
→ 過去3年以内に、補助金で不正を行ったり、交付が取り消されたりしたことがある
・反社会的勢力との関係がある
→ 役員などが暴力団員である、または実質的に経営に関わっている
■ 手続きの流れ
自社が対象であることを確認したら、以下の5つのステップで進んでいきます。
① 補助金を選ぶ
自社の課題(例:人手不足の解消、海外輸出の開始など)に合う補助金を選びます。
② 申請書を提出する
「事業計画書」を作成し、オンライン(Jグランツ等)で提出します。
③ 採択・交付決定の通知を受け取る
審査を経て「交付決定通知」が届きます。
これがプロジェクト開始のGoサインです。
④ 補助事業を実行する
計画に沿って機械の購入や施設の改修を行い、代金を支払います。
⑤ 実績を報告して補助金を受け取る
かかった経費を報告し、検査後に補助金が振り込まれます。
3.よくあるミス・注意点
経営者様が特に陥りやすい落とし穴をまとめました。
❌ 「交付決定通知」が届く前に発注してしまう
最もよくあるミスです。
事務局から正式な通知(交付決定通知)が届く前に契約や支払いをした場合、その経費は1円も補助されません。
「採択されたからもう大丈夫」と早合点しないよう、ご注意ください。
❌ GビズIDの準備が間に合わない
電子申請には「GビズIDプライムアカウント」(=オンライン申請用の公式ID)が必須です。
取得には1〜2週間かかることがあるため、申請直前に気づいても間に合いません。
早めの取得をおすすめします。
❌ 補助金専用の経理をしていない
補助金に関する経費は、会社の通常経費と完全に分けて管理する必要があります。
これを「区分経理」といいます。
まとめて処理していると、後の実績報告で大きく手間がかかります。
❌ 消費税の計算を間違える
補助金は原則として、消費税を除いた金額(税抜)で計算されます。
税込で計算してしまうと資金計画がずれてしまうため、注意が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「自社が補助金の対象かどうか」の第一ハードルは、じつはそれほど高くありません。
しかし個別の補助金ごとに、採択されやすくなる「加点項目」や「独自のルール」が細かく設定されています。
たとえば、
「酒米の価格高騰の影響を受けているか」
「HACCPの認定をいつまでに取得する予定か」
といった条件が、採択の結果を左右することもあります。
(※HACCPとは、食品の安全を管理するための国際的な基準のことです)
「チェックシートでは対象になりそうだけど、本当に大丈夫?」
「うちの機械導入プランは、補助対象の経費に入るの?」
少しでもそう感じたら、お気軽にご相談ください。
食品・酒類業界に特化した行政書士として、貴社の状況をしっかりとお聞きした上で、最も採択の可能性が高い補助金をご提案いたします。
補助金を賢く活用して、貴社の次なる成長を一緒に実現しましょう。
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