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これだけは知っておきたい 米国輸出に必要な3つの番号

   

「商社から『FDA登録をしてください』と言われたが、英語の番号ばかりで、何が何だかさっぱりわからない……」

 

DUNS番号? 施設登録番号?いったい何種類あるのか、どうやって取ればいいのか、見当もつかない……」

 

日本の伝統を守る酒蔵の経営者として、海外進出という大きなチャンスを前に、こんな「手続きの壁」に突き当たっていませんか? 

 

アメリカは、世界中の食品メーカーが憧れる巨大な市場です。

 

しかし、アメリカへ輸出するためには、FDA(アメリカの食品・医薬品を管理する国の機関)というところへの登録が必要になります。

 

このFDAのルールは、非常に厳格です。

 

「番号」の管理を一つ間違えるだけで、せっかく造った日本酒がアメリカの港で止められ、最悪の場合、破棄されてしまうことすらあります。

 

この記事では、英語やアルファベットに不慣れな方でも安心して進められるよう、行政書士が「米国輸出に必要な番号」の正体を、難しい言葉を使わずに解説します。

 

これを読めば、商社との商談をスムーズに進め、自信を持って輸出の準備を整えることができます。

 

  

【この記事でわかること】 

 

FDA登録で「絶対に必要な番号」と、それぞれの役割

  

なぜその番号が必要なのか? アメリカ政府が求める「本当の理由」 

 

番号を「どこから・どうやって」取るのか、具体的な手順 

 


1.結論:必要な番号は主に3つ


 

まず、答えをお伝えします

 

日本酒をアメリカに輸出するために、酒蔵が最低限用意しなければならないのは、主に「3つの番号」です。

  

 

【番号①】会社の身分証明番号

 

(通称:DUNS番号〔ダンズばんごう〕)

 

民間の調査会社が発行する、世界共通の「会社の住所録番号」です。

 

要するに、「この会社は実在します」と世界に証明するための番号のことです。

 

 

 

【番号②】酒蔵の許可証番号

 

(通称:FDA施設登録番号)

 

FDAが発行する、あなたの酒蔵を認可したことを示す「11桁の番号」です。

 

この番号があって初めて、日本酒をアメリカの港に下ろすことが許されます。

 

 

 

【番号③】製法の承認番号

 

(通称:FCE番号・SID番号)

 

スパークリング日本酒や果汁を加えたリキュールなど、特定の製法を用いる場合にのみ必要となる

 

「殺菌工程の証明番号」です。

 

通常の清酒であれば、この番号は必要ないことがほとんどです。

 

 

 

手続きの基本の流れは、この2ステップです。

 

 ① DUNS番号を確認・取得する

 

   ↓

 

 ② DUNS番号を使って、FDA施設登録番号を取得する

 

まずはこの2つを押さえておきましょう。 

 


2.手続きの流れ


 

それぞれの番号が、なぜ求められるのかを解説します。

 

 

【番号①について】

 

「会社の身分証明」がなければ、手続きが始まらない

 

DUNS番号は、アメリカ政府の番号ではありません。「ダン・アンド・ブラッドストリート(D&B)」という世界最大の企業調査会社が管理している番号です。

 

FDAはこの番号を、「その会社が本当にその場所に存在するか」を確認するための、公式な身分証として採用しています。

 

つまり、この番号がないと、FDAへの登録手続き自体をスタートさせることができません。

 

 

 

【番号②について】

 

「どこで造ったか」を追跡するための番号

 

FDA施設登録番号は、2002年に制定された「バイオテロ法」という法律に基づいた番号です。

 

要するに、万が一アメリカで食品による健康被害が起きたとき、「どこの国の、どの工場で造られ、どこを通ってきたのか」をすぐに特定できるようにするための番号です。

 

この11桁の番号を商社やバイヤーに伝えることで、正式な取引へと進むことができます。

 

 

 

【番号③について】

 

「特殊な製法」を使っているときだけ必要

 

通常の日本酒(清酒)であれば、①と②の2つで済むことがほとんどです。

 

ただし、例えば——

 

・果汁を加えたリキュール 

・特殊な容器を使った製品

 

——のように、製法が特殊な場合は注意が必要です。

 

「適切な温度で殺菌されているか」を事前にFDAへ報告し、承認を得なければなりません。

 

その際に発行されるのが、FCE番号(缶詰施設番号)とSID番号(工程識別番号)です。

 

まず自社の商品が該当するかどうかを確認することが先決です。

 

 

 

■ 手続きの流れ|4つのステップで進めます

 

手続きは「外側」から「内側」へと順番に進めていくイメージです。

 

  

【ステップ1】会社のDUNS番号を確認する

 

まず、自社にこの番号がすでに割り振られていないかを確認します。

 

もしまだ持っていない場合は、日本の代理店(東京商工リサーチなど)を通じて申請することができます。

 

このとき必要になるのは、会社名・住所(英語表記)・代表者名の3点です。

 

▼ 注意ポイント

 

住所の英語表記は、のちのFDA登録と「一文字も違わず」同じにする必要があります。

 

大文字・小文字、スペースの有無まで完全に一致させてください。

 

ここがズレると、あとの登録でエラーになります。

 

 

 

【ステップ2】アメリカ国内の「連絡責任者」を決める

 

日本の酒蔵がFDA登録をする場合、必ずアメリカ国内に住んでいる「米国代理人」を一人立てなければなりません。

 

要するに、FDAから緊急の連絡が来たときに時差なく対応できる窓口係のことです。

 

この人選はとても重要です。(詳しくは「注意点」の項目をご覧ください)

 

 

 

【ステップ3FDAの専用サイトに情報を入力する

 

インターネット上のFDA専用サイトにアクセスし、以下の情報を入力します。

 

 ・取得したDUNS番号 (入力すると住所が自動表示されます)

 

 ・酒蔵の責任者情報

 

 ・米国代理人の情報

 

 ・取り扱う品目(日本酒=アルコール飲料)

 

英語での入力が必要になりますので、不安な方は専門家に依頼することをおすすめします。

 

 

 

【ステップ411桁の施設登録番号を受け取る

 

入力が完了すると、FDAから米国代理人へ確認メールが届きます。

 

代理人が承認手続きを行うと、即座に11桁の施設登録番号が発行されます。

 

この番号を商社やバイヤーに伝えることで、正式な発注・売買契約へと進むことができます。  

 


3.注意点・失敗例


 

実際によくある失敗を3つご紹介します。

 

 

【失敗①】住所の「表記ゆれ」で登録できない

 

DUNS番号に登録している住所と、FDA登録で入力した住所が少しでも違うと、システムが「同じ会社だと認識できない」というエラーが出ます。

 

例えば——

 

DUNS番号:「1-2-3 Sakae

 

FDA登録 :「1丁目23Sakae

 

——このような微妙な違いだけで、登録が通らなくなります。

 

住所の英語表記は、最初から統一しておくことが成功の大きなポイントです。

 

 

 

【失敗②】2年ごとの「更新」を忘れて番号が失効する

 

FDA登録は、一度取れば一生有効ではありません。

 

偶数年(2024年・2026……)の101日〜1231日の間に、必ず「更新手続き」をしなければなりません。

 

これを忘れると、翌年11日の瞬間に番号が「無効」になります。

 

知らずに出荷してしまうと、アメリカの港で荷物が止められ、多額の保管料を請求されることになります。

 

カレンダーへの登録など、忘れない仕組みを作っておきましょう。

 

 

 

【失敗③】「米国代理人」と連絡が取れなくなる

 

バイヤーに紹介された代理人をそのまま使っていると、取引条件が変わった際に連絡が取れなくなることがあります。

 

米国代理人は、いわば酒蔵の「アメリカでの保証人」のような存在です。

 

常に連絡がつき、貴社の利益をきちんと守ってくれる相手を慎重に選んでください。  

 

まとめ


いかがでしたでしょうか?

 

アメリカへの日本酒輸出に必要な「番号」は、正しく理解すれば、決して難しくありません。

 

 ① DUNS番号で会社の存在を証明する

 ② 信頼できる米国代理人を立てる

 ③ FDA施設登録番号を正しく取得し、2年ごとに更新する

 

この流れをひとつひとつ確実に進めれば、英語やアルファベットに慣れていなくても、米国市場の扉は必ず開きます。

 

 

DUNS番号の住所を英語でどう書けばいいかわからない」

「信頼できる米国代理人を誰に頼めばいいか不安だ」

「自社の商品にFCE番号・SID番号が必要かどうか判断できない」

 

こんなお悩みがあれば、ぜひ一度、当事務所へご相談ください。

 

番号の取得代行から、2年ごとの更新管理まで、酒蔵の皆様が「良い酒を造ること」に専念できるよう、行政書士として全力でサポートいたします。

 

貴社の丹精込めた日本酒が、アメリカの地で多くの方に愛される日が来ることを、心より願っております。

 

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