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船積み後でも5日以内なら間に合う!貿易保険の基礎

   

せっかく決まった、初めての海外輸出。

 

無事に出荷を終えてホッとしたのも束の間、海外のバイヤーから「支払いを1か月待ってほしい」なんて連絡が来たら、夜も眠れないほど不安になりますよね。 

 

「前金でもらっておけばよかった……」

 

「このまま払ってもらえなかったら、どうしよう?」

 

販売部長として会社の利益を守らなければならない立場だからこそ、その焦りは計り知れません。 

 

でも、諦めるのはまだ早いです。 

 

実は、「貿易保険」を使えば、今からでも対策を打てる可能性があります。 

 

この記事で、代金が回収できなくなるリスクに備える具体的な方法がわかります。ぜひ最後まで読んでみてください。 

 

【この記事でわかること】

 

出荷した後でも保険に入れる「5営業日」のルール

 

トラブルの兆候があるときに絶対守るべき「告知」の義務

 

保険が実際に会社を助けてくれる「事故」の条件 

 


1.貿易保険の審査


 

まず、一番気になるのはここですよね。

 

「もう船に載せてしまった後でも、保険に入れるのか?」

 

結論から申し上げます。

 

日本貿易保険(NEXI/ネクシ)が提供している「貿易一般保険(個別保険)」であれば、船積みした日から数えて5営業日以内であれば、申し込みが可能です。

 

※日本貿易保険(NEXI)とは、国が出資する公的な保険機関で、海外との取引で生じる「代金が回収できない」などのリスクを補償してくれる機関です。

 

例えば、先週の金曜日に出荷したとしましょう。

 

土日がお休みであれば、今週の金曜日までがリミットになります。

 

「銀行に聞いたけど、もっと早く入るものだと思っていた」という方も多いですが、この「個別保険」というタイプは、1件ごとの輸出取引を対象にして、出荷の後からでも申し込める柔軟な仕組みになっています。

 

手続きは原則としてWeb上で行えます。

 

 

ただし、次の2点には注意が必要です。

 

【注意点① バイヤーの審査があります】

 

初めて取引する相手の場合、NEXI側で「そのバイヤーは信用できるか?」という与信審査(格付け=信用度の確認)が行われます。

 

審査の結果によっては、希望どおりに申し込めないこともあります。

 

 

【注意点② 書類をそろえておいてください】

 

申し込み時に書類のコピーを提出する必要は原則ありませんが、実際にトラブルが起きて保険金を請求する際には、お互いのサインが入った輸出契約書や船積み書類が必ず必要になります。

 

まずは「出荷から何日経っているか」を、今すぐカレンダーで確認してください。 

 


2.告知義務


 

次は、特に重要なポイントです。

 

今回、バイヤーから「支払いを待ってほしい」という連絡がすでに届いていますよね。

 

保険を申し込む際、このように「代金の回収が難しくなるかもしれない」という事実をすでに知っている場合は、その内容をNEXIに必ず報告しなければなりません。

 

これを「告知義務」と言います。

 

「支払いが遅れそうだと伝えたら、保険に入れないかもしれない……」

 

そう思って隠したくなる気持ちもわかります。

 

しかし、事実を隠して保険に入り、後からそれが発覚した場合、保険契約が解除されたり、いざという時に保険金がまったく支払われなかったりという最悪の事態になりかねません。

 

 

告知が必要な事実には、例えば以下のようなものがあります。

 

・すでに支払期限を過ぎているのに、代金が払われていない

 

・バイヤーが事業を停止したり、破産の手続きに入ろうとしたりしている

 

・その他、損失を受けるおそれのある重要な事実を知っている

 

今回の「支払い猶予の依頼」は、まさに3番目に該当する可能性があります。

 

申し込みの際は、行政書士などの専門家やNEXIの窓口に相談し、今の状況をありのままに伝えた上で手続きを進めることが、最終的に会社を守ることにつながります。 

 


3.保険がカバーしてくれる範囲と条件


 

「保険に入れば、1か月の支払い遅延ですぐにお金がもらえるのか?」

 

じつは、そうではありません。

 

貿易保険には、保険金が支払われるための「条件」があります。

 

今回のケースで関係してくるのは、大きく分けて2つです。

 

 

【リスク① 信用リスク(バイヤー側の問題)】

 

バイヤーの都合で代金が回収できなくなるリスクです。

 

・バイヤーが破産した 

・バイヤーが3か月以上、代金を支払わない

 

今回バイヤーは「1か月待ってほしい」と言っていますが、もしこれがズルズルと延びて「3か月」を超えれば、保険事故として認められ、未回収代金の90%程度が保険金として支払われる可能性があります。

 

 

【リスク② 非常リスク(輸入国側の問題)】

 

バイヤーに払う気があっても、どうしようもない国の事情によるリスクです。

 

・戦争や内乱が起きた

 ・輸入国で外貨の送金が制限された

 

これらのケースでは、さらに高い割合(最大95100%)でカバーされることもあります。

 

貿易保険は「支払いが少し遅れた」ときに使うものではなく、「どうしても回収できなくなった時のための最後の砦」だと考えてください。

 

なお、輸出者側(あなたの会社)のミスで商品に欠陥があった場合や、契約違反があった場合には、保険金は支払われませんのでご注意ください。 

 

 

■ 今後のために:「包括保険」という選択肢

 

今回は1件ごとに申し込む「個別保険」についてお話ししましたが、今後も海外輸出を続けていくなら、毎回バタバタと申し込むのは大変ですよね。

 

そんな時は、「包括保険(企業総合保険)」の検討をお勧めします。

 

これは、一定の条件を満たす輸出取引を1年間まとめてカバーする仕組みです。個別保険に比べて保険料が大幅に安くなるほか、毎回申し込む手間も省けます。

 

「うっかり申し込みを忘れていた!」というリスクも防げるため、継続して輸出を行う食品メーカーの多くが活用しています。 

 

まとめ


いかがでしたでしょうか?

  

初めての輸出でトラブルに見舞われると、頭が真っ白になってしまうものです。でも、貿易保険という強い味方がいることを、思い出してください。

 

出荷後5営業日以内なら、まだ申し込めるチャンスがあります

 

バイヤーからの連絡内容は、正直に伝えて申し込みましょう

 

万が一、不払いが長引いた時は、保険が会社の損失を最小限に抑えてくれます

 

 

「自分のケースで今から間に合うのか?」 

「告知書にはどう書けばいいのか?」

 

そう迷われたら、一人で抱え込まず、ぜひご相談ください。

 

海外取引のトラブルは、時間が経つほど選択肢が少なくなってしまいます。

 

大切な自社製品の代金をしっかり回収するために、今すぐ最初の一歩を踏み出しましょう。

 

具体的な貿易保険の手続きについて詳しく知りたいときは、お気軽にお問い合わせください。

 

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