展示会で出会った台湾茶を、日本で販売したい——
そう決意された事業者さま、素晴らしい一歩だと思います。
でも、いざ「輸入しよう」と思うと、
「何から手をつければいいの?」
「メーカーに何を聞けばいいの?」
「書類は何が必要?」
と、不安になりますよね。
この記事では、輸入が初めての方でも、台湾茶を安全・確実に日本へ持ち込み、安心して販売できるようになるための3つのポイントをわかりやすくお伝えします。
全体の流れを知っておくだけで、無駄なコストやトラブルを避け、メーカーとの商談にも自信を持って臨めるようになります。
【この記事でわかること】
✔ 輸入のときに必須となる「国への届出」の具体的な流れ
✔ 台湾メーカーとの商談で必ず確認すべき「農薬の安全基準」
✔ 日本で販売するために絶対に守るべき「ラベル表示」のルール
1.食品等輸入届出書
台湾からお茶を輸入して日本で販売するには、まず「食品衛生法」という法律に基づいた手続きが最も大切です。
販売を目的として食品を輸入するときは、「検疫所(けんえきじょ)」という国の窓口に、「食品等輸入届出書」という書類を提出しなければなりません。
この届出をしていない食品は、たとえ日本に到着していても、法律で販売することが禁じられています。
手続きの流れを順番に見てみましょう。
①書類を準備する
届出書のほかに、原材料・製造工程・成分に関する説明書、必要に応じて試験成績書(検査の結果をまとめた書類)を用意します。
②窓口に届出を提出する
輸入した荷物が到着する港や空港を担当する検疫所に、書類を提出します。
③審査・検査を受ける
担当者が「日本の法律に合っているか」「使用している添加物は基準内か」などを確認します。
④「届出済証」が発行される
審査で問題がなければ「食品等輸入届出済証」が交付されます。
これを持って、ようやく税関での通関手続きに進むことができます。
もし検査で法律違反が見つかった場合は、輸入したお茶をすべて廃棄するか、台湾へ送り返さなければなりません。
初めて輸入する方には、荷物が到着する7日前から相談できる「事前届出制度」の活用をおすすめします。
事前に確認しておくと、到着後の手続きをスムーズに進めることができます。
2.農薬の安全基準
書類の準備と並行して、台湾のメーカーと商談する際に必ず確認してほしいのが、「残留農薬(ざんりゅうのうやく)」の問題です。
残留農薬とは、農作物に使われた農薬が収穫後も残っているもののこと。
日本には「ポジティブリスト制度」という制度があり、一定の基準を超える農薬が残っている食品の輸入は、厳しく制限されています。
実際に、台湾産のウーロン茶で「カルバリル」という農薬が基準を超えて検出され、輸入のたびに全ロットの検査が義務付けられる「検査命令」が出た事例もあります。
検査命令になると、検査費用は輸入者(あなた)の負担となり、結果が出るまで輸入が認められないため、ビジネスに大きな影響が出ます。
商談の際には、次の2点を必ずメーカーに確認しましょう。
✔ 原材料と製造工程
どんな原材料を使い、どんな工程で製造しているかを確認します。乾燥・加熱・発酵などの加工がされているかどうかも重要です。
✔ 試験成績書の有無
残留農薬の検査データがあるか確認しましょう。データがあると、国内での手続きが非常にスムーズになります。
なお、「製茶(乾燥・加熱・発酵などの加工がされたお茶)」であれば、通常は植物防疫法による「植物検疫」の対象外です。
ただし、土がついたままの植物などは輸入できませんので、念のため確認しておきましょう。
3.食品表示のルール
無事に輸入が許可されても、そのまま販売できるわけではありません。
日本で一般の消費者に販売するには、「食品表示法」という法律に基づいた正しいラベルを商品に貼る義務があります。
ラベルには、次の項目を日本語ではっきり表示しなければなりません。
・名称:「煎茶」「ウーロン茶」など、一般的な名称
・原材料名:使用した重量の多い順に記載
・添加物:使用している場合は必ず記載
・内容量:グラムなど単位を明記
・賞味期限:安全に飲める期限
・保存方法:「直射日光を避け、常温で保存」など具体的に
・原産国名:今回の場合は「台湾」
・輸入者名と住所:あなたの会社名(または氏名)と国内住所
・原料原産地:お茶の場合、「荒茶(あらちゃ)の製造国」を記載
文字の大きさは、原則として8ポイント以上と決まっています(容器が小さい場合は例外もあります)。
また、フレーバーティーなど他の素材を加えている場合は、アレルギー表示や栄養成分表示のルールにも注意が必要です。
表示を間違えると、行政から改善を求められたり、商品の回収命令が出たりすることもあります。慎重に確認しながら作成しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
台湾茶の輸入は、一見難しそうに見えますが、次の3つを押さえれば着実に進めることができます。
① 検疫所への届出を忘れず、事前相談を積極的に活用する
② 残留農薬など日本の安全基準について、メーカーとしっかり確認する
③ 日本のルールに沿った正しい食品表示ラベルを作成する
この3つを確実に進めることで、あなたの大切な台湾茶を日本のお客さまに届けることができます。
「書類をひとりで作るのは不安……」
「メーカーへ何を確認すればいいかわからない……」
そんなお悩みがあれば、ぜひ専門家の行政書士へご相談ください。
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