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船積みを早めてほしい!そんなとき、どう交渉する? 3つのステップで解決

  

食品メーカーの購買部門のみなさん、毎日の原料調達、本当にお疲れさまです。

  

突然ですが、こんな状況で困ったことはありませんか?

  

「工場長から、工場の稼働を早めるために原料の輸入を前倒ししてほしいと強く頼まれている。でも、海外の取引先とはすでに船積みの時期が決まっていて、どう交渉すればいいのかわからない……」

 

 

すでに決まった契約を後から変えるのは、確かに難しいことです。

 

 でも、あきらめるのはまだ早いです。

  

この記事では、「どんな順番で交渉を進めるか」を3つのステップに分けてお伝えします。

  

最後まで読んでいただければ、工場長のプレッシャーに応えながら、海外の取引先とも良い関係を保てる交渉の進め方が、具体的にわかります。

 

  

【この記事でわかること】

  

契約後でも「変更の話し合い」はできる、という根拠の持ち方

  

「物流データ」を使って、説得力のある代替案を提案する方法

  

相手が「動いてみようか」と思う、コミュニケーションのコツ 

 


1.「契約は変えられない」と思い込まない


 

まず大切なのは、心の持ち方です。

 

「契約が決まっているから、もう変えられない」と最初から諦めてしまうと、交渉の入口にも立てません。

 

貿易の世界には、国際的な共通ルールがあります。「ウィーン売買条約」というものです。むずかしい名前ですが、要点はシンプルです。

   

「お互いが合意すれば、引き渡しの時期を変更することは当然あり得る」

   

つまり、「契約で決まった時期を早めましょう」という提案は、法的にも筋の通った話し合いなのです。

 

また、貿易では「FOB」や「CIF」といった取引条件(インコタームズ)がよく使われます。これは、「どこまでが売る側の責任で、どこからが買う側の責任か」を決めるルールです。

 

船積みを前倒しすることで、売る側に余分なコストがかかるなら、そこをあなたの会社が少しカバーする、といった柔軟な条件の見直しも考えられます。

 

「ルールがあるから変えられない」ではなく、「ルールの枠の中で、お互いにとって良い形を一緒に探しましょう」という姿勢が、交渉の第一歩です。 

 


2.論理的に提案する


 

海外の取引先が「船積みを早めるのは難しい」と言う場合、その理由のほとんどは「船のスペースが確保できない」「港が混雑している」といった物流の問題です。

 

ここで効果的なのが、客観的なデータを使った提案です。

 

たとえば、国土交通省のデータでは、最近の国際物流の状況についてこんなことが報告されています。

  

・北米の一部の港では、船の停泊時間が以前より数日長くなっている

 

・世界的なコンテナ不足や輸送の遅延が続いている

  

こうした状況を踏まえて、このように切り出してみましょう。

  

「主要な航路が混雑していることは理解しています。だからこそ、今までのルートにこだわらず、別の港や輸送ルートを一緒に検討しませんか?」 

 

感情的に「とにかく早くしてほしい」と伝えるのではなく、データと代替案をセットにして提案することで、相手に「この人は、こちらの事情もちゃんと考えてくれている」と思ってもらえます。

 

食品原料であれば、品質を保った低温輸送(コールドチェーン)の国際ルールも整ってきています。輸送ルートを変えても品質が守れる根拠として、こうした情報を添えることも有効です。

 

「よく勉強している人からの提案なら、検討してみよう」という気持ちを相手に持ってもらうことが、このステップの目的です。 

 


3.相手が「動こう」と思えるコミュニケーション


 

どれだけ根拠や提案が整っていても、最後に動くのは「人」です。

 

特に海外との取引では、相手の文化や感情に寄り添うことが、交渉をスムーズに進める大きなカギになります。

 

ここで意識してほしいのが「返報性(へんぽうせい)」という考え方です。むずかしく聞こえますが、意味はとてもシンプル。

 

「人は、親切にされたらお返ししたくなる」

 

まず、相手の状況に耳を傾けましょう。

 

「今の物流状況で、そちらもご苦労されていますよね」と、一言ねぎらうだけで、会話の雰囲気はガラリと変わります。

 

そのうえで、次の3つを実践してください。

 

① 顔を見て話す機会をつくる

メールだけでなく、WEB会議も活用しましょう。表情や声のトーンで伝わることは、文字には表れません。

 

② 理由をわかりやすく説明する

「なぜ前倒しが必要なのか」を、工場の稼働スケジュールと合わせて丁寧に伝えます。「なんとなく早くなった」では、相手も動きにくいです。

 

③ 話し合いの結果を文書に残す

口頭で合意しても、後でトラブルになることがあります。議事録やメールで、必ず記録に残しましょう。

 

また、相手の国の祝日や繁忙期(たとえば旧正月やクリスマスなど)を考慮したスケジュール提案も、「こちらのことを考えてくれている」という信頼につながります。

 

「お願いする」のではなく、「一緒に問題を解決するパートナー」として接すること。これが、難しい要求を実現するための、もっとも大切な姿勢です。 

 

まとめ


 いかがでしたでしょうか?

 

海外原料の船積みを前倒しする交渉は、簡単ではありません。

 

でも、

① 「合意すれば変更できる」という国際ルールの考え方を土台にする

 

② 物流データをもとに、論理的な代替案を提案する

 

③ 相手への敬意と誠実さを大切にしたコミュニケーションを続ける

 

この3つを実践することで、交渉がうまく進む可能性は、大きく高まります。

 

工場のスケジュール変更は、プレッシャーである反面、あなたが「頼れる購買のプロ」として会社内での信頼を高めるチャンスでもあります。

 

「具体的な交渉メールの文面を一緒に考えてほしい」

「今の契約で、法的にどこまで主張できるか知りたい」

 

そんなお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。

 

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