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失敗しない食品貿易!3つの基礎知識で販路拡大

 

 食品メーカーの販売部長として、社長から「これからの時代は貿易だ!」とハッパをかけられ、戸惑っていませんか?

  

「貿易って、具体的に何をすればいいの?」

 

「海外の取引先は、どうやって見つけるの?」

 

こういった不安を感じるのは、決してあなただけではありません。

 

貿易は国内取引とは異なる独自のルールが存在するため、初めて取り組む方の多くが同じ壁にぶつかります。

  

でも、ご安心ください。 

 

正しい順番で基礎知識を身につければ、貿易は決して難しいものではありません。 

 

この記事では、初めて海外展開を任された方に向けて、まず押さえておきたい食品貿易の基礎知識を3つに絞って、食品輸出に詳しい行政書士がわかりやすくお伝えします。

 

 

【この記事でわかること】 

 

信頼できる海外の取引先を見つける手順と調査のコツ 

 

「物流のプロ」を活用して、複雑な手続きをラクにする方法 

 

食品特有の規制や、代金を踏み倒されるリスクへの正しい備え方  

 


1.事前調査


 

貿易を始める最初の一歩は、「どこの国で、誰に売るか」を決めることです。

 

ところが、ここで多くの方がやりがちな失敗があります。

 

それは、「良さそうな会社が見つかったから、すぐに取引を始めてしまう」ことです。 

 

海外取引では、相手の実態が見えにくい分、国内取引以上に慎重な準備が必要です。

 

順を追って確認していきましょう。

 

 

 ①まず「市場調査」から始める

 

自社の製品に需要がありそうな国や地域を調べるところからスタートします。

 

商工会議所などの公的機関のウェブサイトを活用すると、現地の競合状況や価格帯、流通のしくみなどを効率よく把握できます。 

 

ターゲット市場が絞れたら、「自社の強み(例:職人の手作り、高級感、無添加など)が、その国でどう受け入れられるか」を考えてみましょう。

 

 

 ② 取引先の種類を理解する

 

海外の販売パートナーには、大きく2種類あります。

 

・代理店(エージェント):

販売を仲介するだけで、在庫リスクは持ちません。

 

・販売店(ディストリビューター):

自社で商品を仕入れ、現地の最終顧客に販売します。在庫リスクを持ちます。 

 

どちらが自社に合っているかを考えたうえで、パートナーを探しましょう。 

 

探し方としては、ウェブ検索のほか、海外の見本市・展示会への出展が特に有効です。

 

 

 

③ 最も重要な「信用調査」

 

取引先の候補が見つかったら、「その会社は本当に信頼できるのか?」を必ず確認してください。

 

確認すべきポイントは次の4点です。

 

・財務状況:

支払い能力があるか

  

・営業実態と経験:

実際にビジネスをしているか

 

 ・誠実性:

過去のトラブル歴がないか

 

 ・相手国の政治・経済の安定性

 

 

これらは、民間の信用調査会社や銀行、貿易保険の格付けなどを通じて調べることができます。

 

 

「良さそうだから」という印象だけで進めるのは禁物です。 

 


2.フォワーダーに任せる


 

食品を海外へ送るには、港までの運送、倉庫での保管、検疫・税関の申告など、さまざまな手続きが必要です。

 

これらをすべて自社でこなすのは、現実的ではありません。

 

そこで頼りになるのが、「フォワーダー(貨物利用運送事業者)」です。

 

①フォワーダーとは?

 

フォワーダーは、自社では船や飛行機を持っていなくても、荷物の集荷から配達まで、輸送に必要なすべてのことを一貫してコーディネートしてくれる専門業者です。 

 

複雑な書類作成や通関手続きも代行してくれるため、貿易初心者にとっては非常に頼もしい存在です。

  

 

②航空輸送と海上輸送、どちらを選ぶ?

   

食品の特性に合わせて、輸送手段を選ぶことも重要なポイントです。

 

 ・航空輸送:

速い・コスト高め生鮮食品、小ロット

  

・海上輸送:

時間がかかる・コスト安め加工食品、大量輸送

海上輸送で温度管理が必要な場合は、冷蔵・冷凍専用のコンテナ(リーファーコンテナ)を使うことで品質を保てます。 

 

なお最近では、フォワーダーとインターネット通販(越境ECと呼ばれます)事業者が連携し、注文の受付から発送・代金回収まで一括で代行してくれるサービスも増えています。 

 

少量から海外販売を試してみたい方には、こうした仕組みを活用するのも一つの選択肢です。  

 


3.食品特有のルールとリスク管理


 

国内取引と最も大きく異なるのが、相手国の「輸入規制」と「代金回収のリスク」です。

 

これらを事前に把握していないと、せっかく輸出した商品が現地で廃棄されたり、代金を受け取れなかったりという深刻なトラブルに発展する可能性があります。

 

①食品の輸入規制――3つの注意点

 

食品は、国ごとに健康・安全のための規制が異なります。特に注意すべきは以下の3点です。

 

・検疫(けんえき):

動植物の病害虫が国境をまたいで広がるのを防ぐため、輸出入の両方で検査が必要です。

 

・添加物・農薬の基準:

日本では使用が認められている添加物や農薬でも、相手国では禁止されていることがあります。現地のルールを事前に確認しましょう。

 

・表示ラベル:

商品名、原材料、内容量などを相手国の言語と様式にしたがって正確に表示しなければなりません。

 

 

②「代金が支払われない」リスクへの備え

 

貿易における最大の懸念の一つが、「商品を送ったのに代金が入ってこない」という事態です。

 

これを防ぐための主な手段を紹介します。

 

・信用状(L/C)決済:

銀行が支払いを保証する仕組みで、代金回収の安全性が高まります。

 

・全額前払い交渉:

初めての取引では「全額前払い」を求めることも有効な選択肢です。

 

・貿易保険(NEXI)への加入:

相手企業の倒産や、戦争・内乱・外貨送金規制など、輸出者の責任ではない理由で損失が生じた場合に補償してくれる保険です。

 

さらに、後々のトラブルを防ぐために、返品・クレーム対応などの取引条件は必ず書面(契約書)で取り交わすことを習慣にしてください。

 

口頭の約束は、海外取引では通用しないと考えておきましょう。 

 

まとめ


 いかがでしたでしょうか?

 

今回ご紹介した3つのポイントを振り返ります。

 

取引先を探す前に、まず市場調査と信用調査を徹底する

 

物流・通関の手続きは、フォワーダーというプロに任せる

 

食品の輸入規制と代金回収リスクを事前に把握して備える

 

この3つを押さえておくだけで、貿易に対する不安はぐっと小さくなるはずです。

 

貿易は、正しい知識と適切な専門家のサポートがあれば、決して難しいものではありません。

 

「これからの時代」を勝ち抜く新しい販路を、ぜひ一緒に開いていきましょう。

 

貿易手続きを専門とする行政書士として、これまで多くの企業様の海外展開を、書類作成・申請手続き・全体フローの構築といった面からサポートしてきました。

 

「何から始めればいいかわからない」「輸出に必要な書類や手続きを教えてほしい」といったご相談も大歓迎です。

 

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