「社長から海外への販路拡大を命じられたけれど、何から手をつければいいの?」
「海外のバイヤーって、どうやって見つけるんだろう……」
「英語が苦手だから、外国人との交渉なんて絶対無理だ」
初めて輸出を任されたあなたが、こんな不安を感じるのは当然のことです。
でも、安心してください。
正しい手順を知って、公的な支援や専門家の力を上手に借りれば、英語が苦手な方でも海外進出は十分に実現できます。
【この記事でわかること】
✔ 信頼できる海外バイヤーと出会うための「3つの探し方」
✔ 取引で大失敗しないための「相手企業の信用調査」のやり方
✔ 英語が苦手でも安心な「専門家・サービスの賢い使い方」
輸出契約の専門家である行政書士の視点から、初めての輸出を成功に導くポイントをわかりやすくお伝えします。
1.バイヤーは公的な場所で探す
「海外のバイヤーをどうやって見つけるか」。これが最初の壁ですよね。
ここで大切なのは、いきなりインターネットで見つけた見知らぬ会社に連絡しないことです。
初めての相手に、ぶっつけ本番で連絡を取るのはリスクが高すぎます。
まずは、以下の3つのルートから始めましょう。
① JETROなどの公的な支援機関を活用する:
JETRO(日本貿易振興機構)は、日本の食品を輸出したい企業を支援するための機関です。
海外のバイヤー情報を多数持っており、「どの国にどんなバイヤーがいるか」を教えてもらうことができます。
たとえばタイ向けの「輸出支援プラットフォーム」では、現地の日本食レストランや小売店の情報をまとめたレポートが入手でき、バイヤー探しの大きなヒントになります。
② ビジネス・マッチングサイトを使う:
インターネット上には、海外の買い手と日本の売り手をつなぐ「ビジネス・マッチングサイト」が数多くあります。
常に最新の情報に更新されており、業種や国で絞り込んで探せるので、初心者にも使いやすい方法です。
③ 海外の食品見本市・展示会に参加する:
「百聞は一見にしかず」という言葉のとおり、海外で開かれる食品見本市に出品して、ブースに来てくれたバイヤーと直接話すのは非常に効果的です。
たとえばタイで開かれる「THAIFEX」などが代表的な例です。
こうした場所には、本気で日本の食品を求めているバイヤーが集まるため、実際の商談につながりやすいのが魅力です。
2.相手の素性を調べる
良さそうなバイヤーが見つかって、相手が乗り気になってくれた。
でも、ここで焦って契約してはいけません。
貿易で最も怖いトラブルは、「商品を送ったのに代金が払われない」というケースです。
契約の前に、必ず次の4つの視点で相手を調べましょう。
①支払い能力:
代金をきちんと払える財務状態か?
②取引の実績:
日本の食品を扱ったことがあるか?
③誠実さ:
過去にトラブルを起こしていないか?
④相手国の状況:
送金が制限されるリスクはないか?
こうした調査は、自社の取引銀行に依頼したり、民間の信用調査機関(ダン・アンド・ブラッドストリートなど)を使ったりすることで、客観的なデータとして入手できます。
「相手が熱心に誘ってくれたから」という感情だけで判断しないことが、失敗しない輸出の鉄則です。
3.英語対策
「英語が苦手でコミュニケーションが不安」という声は、多くの日本メーカーから聞かれます。
でも、これを理由に輸出を諦める必要はありません。
あなたの苦手をカバーしてくれるサービスやパートナーが、今はたくさんあります。
① 越境EC(海外向けネット販売)を活用する:
少額の取引から始めたい場合、越境ECを使うのがおすすめです。
EC事業者が、海外のお客さんへの対応・輸出手続き・代金の回収まで代行してくれるケースが増えています。
あなたは日本国内の倉庫に商品を送るだけ。英語や海外発送はすべて専門業者が担当してくれます。
② フォワーダー(輸送の専門業者)に頼む:
「フォワーダー」とは、荷主の代わりに最適な輸送手段を手配し、集荷から現地への配達まで一貫してサポートしてくれる業者です。
輸出に必要な書類(インボイスや船積依頼書など)の作成サポートも受けられるため、社内に英語が得意なスタッフがいなくても大丈夫です。
③農林水産省の無料相談窓口を積極的に使う:
「何から始めればいいかわからない」「この規制はどういう意味?」といった初歩的な疑問でも、専門の相談員が日本語で丁寧に答えてくれます。
遠慮なく、頼りすぎるくらい使いましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
海外進出は、一人で抱え込むものではありません。
①公的な機関から情報を集める
② 信頼できる相手かどうかを見極める
③ 難しいことはプロやサービスに任せる
この3ステップが、初めての輸出を成功させる近道です。
バイヤーとの交渉、英文契約書の作成、輸出手続きの進め方など、わからないことや不安なことがあれば、いつでもご相談ください。
あなたの会社の素晴らしい食品が、世界中の食卓に届く日はもうすぐです。
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