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【失敗しない食品輸出クレーム対応!】食品海外PL保険のすすめ

  

海外と販売契約できて、出荷もできた。

 

でもあとになって、

「いきなりクレームを言ってきた」

「クレームで代金支払いが遅れている」

などで困ったことはないでしょうか?

 

言葉や文化、商習慣が異なる海外取引に

おいて、クレームを完璧に防ぐ方法は

ありません。

 

しかし、極力回避したり、軽減させる

対策はあります。

 

この記事では、クレームを回避、軽減させる

対策がわかります。

 

食品輸出クレーム対応に詳しい食品

行政書士が、わかりやすくお伝えします。

 

 


食品クレームとは


食品を輸出したときのクレームとは

どのようなものだと思いますか?

 

 

大きく分けて2種類あります。

 

1.品質、数量、納期のクレーム

 

 国内と比較して長距離の輸送となります。

また、スケジュールどおりに輸送されるとは

限りません。

 

そのため、輸送中に、品質が劣化する、

重量が減る、納期が遅れるといった

クレームが起きます。

 

 

2.マーケットクレーム

 

 契約後にその商品の相場が下がったため、

値下げや返品、返金を要求してくるのが

マーケットクレームです。

 

こんなことにまで付き合って

いられませんよね。

 

でも、農産物のように、天候で相場が

上下する取引で多いのです。

 

 


対策1.契約書でしっかり決める


1.品質、数量、納期クレームの場合

 

責任がメーカーや輸出者にある場合、

交換、返品、値引き、費用を負担して

廃棄するかありません。

 

しかし、責任が、海外の現地輸入者、

流通業者、ユーザーにある場合もあります。

 

たとえば、現地での不適切な保管、

輸送、使用方法などが原因の場合です。

 

また、責任が輸出者、輸入者、流通業者の

どこにあるかわからず、うやむやに

なることもあります。

 

対策は、契約書にクレーム条項を入れて、

輸出者、輸入者の責任範囲やクレーム

提起の期限を明確にしておくことです。

 

たとえば、輸送中に品質や数量が

変化することが予想されるとします。

 

その場合、クレーム対象は、どの時点での

品質、数量とするかを取り決めます。

 

(1)「輸出」時点での状態を、

その商品の最終的な品質、数量とするのか、

又は、

(2)「輸入」時点での状態を、

最終的な品質、数量とするのかを決めます。

 

輸出者としては、より早い時点である

(1)とすべきです。

 

(1)を英文にしますと、

「 The quality and quantity at the time of

the shipment shall be final.」となります。

 

契約書を作成したとしても、商品名、

数量、単価しか取り決めないことが

多いのが現状です。

 

このように、クレーム条項も契約書に

盛り込む必要があります。

 

  

2.マーケットクレームの場合

 

意図的、一方的かつ悪質な

クレームです。

しかも、予防はできません。

 

対策は、契約書に代金は、契約時又は

輸出時に「全額支払う」と明記させる

ことに尽きます。

 

輸出後の回収となる掛売りは、

回収できない危険性が高いです。

極力避けるべきです。

 

 


海外PL保険を掛ける


食品の場合、輸出先で健康被害を

及ぼす危険性があります。

 

その補償を考えた場合、

原因、責任の特定は大切です。

 

しかし、時間がたち、遠く離れていると、

特定するのは難しくなります。

 

輸出者、輸入者、どちらの責任かを

明確に特定できない場合がほとんどです。

 

当事者間で解決できない場合、

最悪、仲裁機関による調停や、裁判に

なります。

しかし、当事者双方で、時間、費用、

労力がかかります。

 

そこで、このような健康被害のリスクを

補償するのが海外PL保険(生産物賠償

責任保険)です。

 

東京海上日動火災保険株式会社 

三井住友海上火災保険などが

取り扱っています。

 

輸出食品が原因となって発生した健康被害、

損害賠償請求に対する示談交渉、

訴訟費用等を補償します。

 

輸出先によっては、その国の法令で

補償できない場合もあります。

 

しかし、リスク軽減にはとても

心強い保険だと言えます。  

 

 


まとめ


 いかがでしたでしょうか?

 食品輸出クレーム対策は2つ。

 

1.契約書をしっかり作ること。

 

多くは英文での契約書になります。

英文は苦手だとして敬遠されがちです。

しかし、クレーム条項までしっかり

押さえましょう。

 

 

 2.海外PL保険をかけること。

 

食品は人の口に入るものですので、

健康被害のリスクは重大です。

海外では健康被害で訴えられるリスクが

高まっていますので、海外PL保険を

おすすめします。

 

 

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